「障がいを持つ子の将来のお金について」セミナー、無事終了いたしました。
講師の山田さんからは、将来に向けてのお金のお話以外にも、「きょうだい」の立場だからこそ感じる本音や実体験をふまえた実例など、貴重なお話を聞くことができました。
障がいを持つ子の将来のお金についての内容
①今のうちから保護者がやっておけること
②お子さんの年金や工賃、グループホームの支払いなど収支のイメージ
③余暇や趣味があるならそれにかけるお金はいくらぐらい?
④お金はどうやって用意していけばよい?
など、具体的にお話をしていただきました。
・通帳の作成
・マイナンバーカード
・印鑑証明書の作成(15歳以降)
・遺言書の作成
などについて
・障害基礎年金
・18歳以降にすること
・成年後見人
・死後事務委任
などについて
・高等部卒業後の
日中生活における支援事業と就労に至るまでの支援事業
・一般就労と福祉就労
・将来の支出
などについて
福祉型保険信託など、その他沢山の方法があります。
そのほか、講師の実体験を交えお話がありました。
親の知識の準備は早くから始めよう
ご自身の経験や失敗例の具体的なお話、そのほかの事例も沢山伝えてくださり、
わかりやすさとともに、考えていかなければいけないと思わせてくれました。
お子さんの就労にはまだ時間がある親御さんが多いのですが、だからこそ、
早いうちから自分の子供の未来のために考えることができる。そんな風に感じました。
具体的にいくつか挙げてくださいましたが、それぞれご家庭の状況によって違うので、
「お金の準備」という点については専門家に相談するのが一番いいと感じました。
最後に1番大事なことは、
「障がいのあるお子様が支援いただく方々と共に生きていく力を身につけていくことです。」
この言葉で講座は終了となりました。
お子さんの障がいの程度、それぞれの家庭の状況により、いろいろと違いはありますが、
お子さんが、「親なきあとをどう生きるか」のために、
親の知識の準備は早くから始めたほうがいいと思っています。
福祉制度は変化していきます。
そのたびに知識を増やしたり、変化させる必要があります。
専門家と繋がることは、とても大事なことだと思いました。
参加者さんの感想
ちょうど遺言書をどうしたらいいのか?というところで止まっていました。ざっくり把握していたことが詳しくわかり、これからも親なきあとの勉強も進めていきたいと思います。
具体的に必要な金額も目安ができたので良かったです。本人の好きなおもちゃや食べ物もいっぱいあるので、諸々考えておかないと等、現実的に少し考えられそうです。
漠然と悩んでいるよりも、やれることから対応していこうと思います。参加できて良かったです。前向きになれました。
講師の方の実例を含めたお話で大変わかりやすい内容でした。特に成年後見制度について、いままで聞いてきた話の中で混同していたことがありましたが、今回の話がきっかけでよく理解できました。ありがとうございました。
先生のご経験をもとにお話しいただき、大変参考になりました。特にきょうだい児の立場からのお話は、自分も子供の兄弟のことで気になっていた事なので、ありがとうございました。
お兄さんのお話がうちの状況に似ていると思いました。きょうだいに負担がかかるのが心配でしたが、福祉型保険信託のことが知れてよかったです。
講師はどんな人?
山田裕之さん
自閉症の兄を持つ親なき後専門ファイナンシャルプランナー
京都府京都市出身。現在は横浜在住。
実兄が重度の知的障がいありの自閉症。
立命館大学卒業で在学中は生物工学を専攻し、トライアスロン部の主将を務め、
全国学生選手権にて全国5位となる。
障がい者の親なき後問題専門家として就労支援施設、
グループホーム等でセミナーや勉強会、そしてトライアスロンの経歴を活かして
自閉症・知的障害のお子様に水泳も教えている。